通常の矯正治療では「ブラケット(ブレース)」という小さな装置を、歯の表面に接着します。このブラケットにワイヤーを装着し、ワイヤーの弾力や、ゴム、スプリングなどを用いて少しずつ歯を動かしていきます。
当院の表側の矯正治療では、透明なプラスチックのブラケットやセラミック(乳白色)のブラケット、セルフライゲーションブラケットを選んで頂く事が可能です。
セルフライゲーションブラケットは従来の装置のように直接ワイヤーをブラケットに縛り付けず、キャップ、シャッター、クリップで固定するためワイヤーとブラケットの溝の摩擦が少なく、従来よりも弱い力で効率よく歯の移動が可能な装置です。そのため歯にかかる力が軽減されるので治療の痛みが弱まり、より快適に治療をすることができます。
歯の色に溶け込む自然な白さのセラミックブラケットです。金属が使用されていないため、プラスチックよりも目立たない(見えにくい)装置です。金属アレルギーが心配な方にも装着して頂ける金属部分が全くない装置です。
セラミックブラケットは、プラスチックに比べ細かな傷がつきにくく、変色がほとんどなく、汚れが落としやすいため、お手入れがしやすい装置です。
透明なプラスチック製のブラケットのため、金属のブラケットに比べて 目立たない装置です。
裏側矯正とは、歯の裏側(舌側)に装置をつけて歯並びを治す治療法です。外からはほとんど矯正装置が見えないのが特徴です。
外から目立つ上の歯は裏側、あまり目立たない下の歯は表側に装置(プラスチックブラケットまたはセラミックブラケット)をつけて治療する方法です。個人差がありますが、ほとんど装置は見えません。フルリンガルよりも舌の違和感は少なく、発音の問題を訴える方も少ないのが特徴です。
上下顎ともに歯の裏側に装置を付ける方法です。外側からは全く見えません。下顎の装置に慣れるまで、発音のしにくさや舌の違和感が有ります。
薄く透明なマウスピースを用いるために「ほぼ見えない」装置です。自分でつけ外しが可能であり、装置を外して普段通りの食事や歯磨きができます。ワイヤーやブラケットを使わないため(小さなアタッチメントをつける場合があります)金属アレルギーやお口の中を傷つける・装置が外れるといったトラブルが起こりにくいです。
一方、ご自身で一日20時間以上の装着、2週間に一度の装置交換といった装置の管理が必要です。
また、適応症が限られ、抜歯が必要で大きく歯を動かす必要がある重度の凸凹歯や骨格的な不正咬合の治療は困難です。
完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
部分矯正とは、部分的に矯正装置を取り付けて歯並びを治していく矯正治療の方法です。MTMとも言われます。軽度な不正の歯並びで、咬み合わせに問題が無い場合の歯並びの治療や虫歯の治療や入れ歯の治療と併せて行う場合もあります。場合によっては、部分矯正によって埋伏歯(歯の全てまたは一部が、顎の骨や歯肉の中に埋まって出ていない歯のこと)を牽引する事もあります。
矯正治療とは噛み砕く・飲み込むといった食事を摂る機能、発音・構音・表情といったコミュニケーションをとる機能、呼吸機能などを総合的に治療し、健康な人生をおくっていただくためのものと考えております。
部分矯正の適応は、かみ合わせの問題が小さく、一部のみに軽度の凸凹のある方に限られ、骨格的な不正咬合、重度の凸凹歯・八重歯などでは部分矯正の適応とならない場合があります。
結婚式や披露宴などできるだけ装置が目立たないようにスケジュールを組んで進めていく矯正治療のことです。 当初より見えない装置を選んでいただく、途中で見えないものに変更する、一旦装置を外すなど、治療期間などに合わせて進めていきます。
スケジュールに余裕をもってご相談ください。
歯科矯正用アンカースクリューとは、通常の矯正治療と併用して、歯を動かす時の確実な支えになる 「歯科矯正用アンカースクリュー」(インプラントアンカー)という装置を用いる、非常に有効な最新の治療法です。
従来の矯正治療では『動かしたい歯を動かし、動かしたくない歯を動かさない』ために、症例によっては顎外固定装置と呼ばれる口の外に装着する補助的な装置(ヘッドギアなど)を使用して頂く必要がありましたが、歯科矯正用アンカースクリューを用いることで外から見える装置を使用せず治療できる可能性があります。
歯科矯正用アンカースクリューは、特に治療難易度の高い抜歯症例において、歯を確実に移動する為の固定源として用いられ、より精密により早く治療をすすめることが出来ます。
こどもの治療は、6歳頃に生えてくる奥歯(第一大臼歯)と前歯4本が生えたころに開始する事が多いのですが、受け口やあごの左右へのずれといった骨格の問題であれば早期に治療を開始した方が良い場合もありますが、骨格的にアプローチする必要がない場合は9~12歳頃から始める場合がほとんどです。
歯の生えかわりや骨格の成長の程度は、個人差が大きいため、もう少し早めに開始する場合や、逆に成長の観察が必要となる方もいらっしゃいます。矯正治療を始めるのに適した時期は、歯ならびの問題の原因がどこにあるのか、どの程度の重症度なのかによって大きく異なり一概には言えません。
これらは、専門的な判断が必要となりますので、歯ならび・かみ合わせが気になった際は早めにご相談ください。学校検診でも、不正咬合が項目に加わりましたが、不正咬合を指摘された場合は早めに矯正専門の歯科医院を受診してください。
将来できるだけ歯を抜かないで、良い歯並びになるように永久歯が生えるスペースをつくります。将来歯並びで凸凹が予測される場合は、奥の歯を後方に移動させる。あご(歯列弓や歯槽骨)を拡大するなどして、後から生えてくる大人の歯(永久歯)のスペースをつくりますが、あご(歯列弓や歯槽骨)の拡大には限界があります。第1期治療で歯を抜く場合もありますし、第1期治療を行わず様子をみて体の成長が落ち着いたところで、大人と同様治療する場合もあります。
乳歯列期に、反対咬合、下あごを前に出す、唇咬み、舌を出すなどの、生え替わりや骨格の成長に問題を生じる状態であった場合は、主に、自分で取り外しのできる簡単な装置を用いて、癖の除去や良好な成長を促します。
成長期はあごの骨の旺盛な成長があり、乳歯と永久歯が混在する状態です。この時期に、骨格・顎・噛み合わせのバランスを良好になるように誘導し、問題を生じる可能性をなるべく排除し、第二期治療の準備をする治療を行います。部分的な歯の矯正治療や、あごの成長を利用した治療を行います。自分で取り外しのできる床矯正装置、固定式の装置、顎外装置(頭にかぶる装置)などを使用し治療します。
成長がほぼ終了したのを確認して、検査を行い分析・診断を行い、必要があれば仕上げの治療(第2期治療)を開始します。第2期治療は大人の治療と同じように、全ての永久歯を完全な状態に配列して良好な咬み合わせを作ります。第2期治療の開始時期は全ての永久歯(親知らずを除く)が生え揃い、あごの骨の成長の見極めがつき、自分で治療の意義や必要性を十分に理解できるようになる中学生後期以降が望ましいと考えています。
取り外し可能な装置で、唇や舌、頬などの力のバランスを整え、また咬む力や筋肉の力を装置を通じて伝達し歯や顎に作用させます。
早期治療に用いる既製品の装置や一期治療で用いる歯型採りを行ってオーダーメイドで作成する装置があります。
出っ歯などの症状に使用するオーダーメイドの装置です。
出っ歯 受け口などに使用するオーダーメイドの装置です。
取り外しが可能なものと固定式の物があります。
自分で取り外しのできる装置です。プラスチックの部分と金属のワイヤーで作られた入れ歯のような形の装置です。患者様の歯並びと症状に合わせて作製します。
自分で取り外しできる装置です。頭にかぶって使用する装置です。出っ歯、受け口などの症状に使用します。
自分では取り外せない固定式の装置です。金属製のバンドと太いワイヤー、拡大ネジで出来ています。患者様の歯並びと症状に合わせて作製します。拡大ネジを自分で回し、顎の幅を広げます。
自分では取り外せない固定式の装置です。金属製のバンドと太いワイヤー、拡大ネジで出来ています。患者様の歯並びと症状に合わせて作製します。病院でワイヤーを調整し、急速拡大より弱い力でゆっくり歯列を広げる装置です。
自分では取り外せない固定式の装置です。すべての歯にブラケットやチュ-ブを付け、アーチワイヤー、コイルスプリング、ゴムなどの力を利用して歯を移動させる装置です。大人の矯正治療で主に使用する装置です。